今回は「数学を捨てる時期」について解説します。
この記事を見ているあなたはおそらく文系で数学が苦手だと思います。
例えばこんなことを思っているのではないでしょうか。
「数学でいつも足を引っ張るから、早く数学を捨てたい」
「国立大学を志望してるけど数学が苦手だから私立に絞ろうか迷う」
「学校の先生は数学捨てないべきって言うけど実際どうなんだ」
その気持ち、わかります。多くの文系の高校生が一度は抱えた悩みです。
でも大丈夫です。
この記事では「数学を捨てるべき場合と捨てるべきではない場合」の両方について、慶應義塾大学在学中の私が解説します。さらに、捨てる場合はいつ捨てるべきかも解説しているのであなたの問題は解決されます。
この記事を読み終わる頃には、今後数学についてどのような対応をし、あなたにとって最も望ましい志望校決定をすることができるようになります!
この記事を読んでほしい人
・数学のせいで評定が下がるので数学が嫌い
・数学が苦手なので国立と私立で迷っている
・学校には数学捨てるなと言われているが自分ではどうしたらいいかわからない
どれか一つでも当てはまるのであればぜひ参考にしてください!!
数学を捨てるべきvs捨てないべき
そもそも数学は捨てるべきなのでしょうか?まずはどのような場合に数学を捨てるべきでどのような場合に捨てるべきでないのか解説します。
捨てるべき場合
大きく2つの場合があります。
私立大学でどうしても行きたいところがある
この場合は例外(後述)を除き数学を捨てても問題ないです。
一番行きたいところが数学不要であれば、わざわざ負担のかかる数学をやる必要性は皆無です。
特に指定校推薦を狙っているのであれば、苦手な数学のせいで評定が下がってしまうと不利になるので捨てた方がむしろ合理的です。
国公立大学にこだわりがない
この場合も数学を捨てるデメリットはあまりないと言えます。国公立志望となるとどうしても科目数が多くなりますし、数学は苦手な人にとっては多くの時間を割く必要性がある(社会や古文・漢文と違って即効性がない)ため、科目を絞った方が合理的です。
あなたにとっての志望度が
私立大学>国公立大学
であれば数学を切っても問題ないです。
ただし、近年の私立大学の難化傾向(定員数を大幅に減らしている)を考慮すると、科目の少ない私立大学なら合格しやすいといえるかは微妙です。
科目を絞ったからには、1科目も苦手科目を作ることは許されないという覚悟を持つことが必要です。
捨てるべきではない場合
次に捨てるべきではない場合について説明します。
経済学部・商学部などに行きたい場合
前述した例外がこの場合です。確かに、私立大学であれば数学無しで受験できるところが多いため、合格だけを考えれば数学を捨てても良いかもしれません。
しかし、入学後に数学を使う可能性があるので注意が必要です。
実際、数学を捨てた人で入学後に苦戦し、単位を落とした人は多くいます。中には留年した人もいます。
入学後に大きな代償を払わないためにも経済学部などに行きたい人は数学を捨てないことをおすすめします。
国公立大学にどうしても行きたい場合
この場合も数学を捨てない方が良いです。
単に国公立大学に行きたいのであれば、数学の比重が比較的低い大学・学部に志望校変更すると数学の負担が減ります。
二次試験で数学必須の大学にどうしても行きたい場合は、数学を捨てて合格することはほぼ不可能なため(英語で満点近く取り、かつ、他の科目も足を引っ張らない程度にできるのであれば別)最低限、足を引っ張らない程度まで頑張る必要があります。
一番行きたいのは国公立大学だが私立も押さえたい場合
この悩みを抱えているあなたを私は救いたいと考えています。過去の私もこの悩みを抱えていました。
ここで私が抱えていた悩みを紹介します。
私は学部にこだわっていたため、高2まで法学系以外の学部は眼中にありませんでした。しかも、当時の自分の成績からして厳しい大学を志望していました。
紆余曲折あり(詳しくはこちら)、高3の夏から慶應商学部を数学受験することも視野にいれました。
最終的には慶應商学部に進学し、数学受験に救われる形となりました。
数学を捨てることで社会や英語に特化して私立の合格を押さえるという戦略がある一方、数学受験をできるようにしておくと選択肢が広がり、思わぬところで救われる可能性もあるというのもまた事実です。
捨てるべき時期はいつなのか
ここまで読んで、数学を捨てないと決めた人はここで読み終えても構いません。ここから先は捨てると決めた人やまだ捨てるか迷っている人に向けて解説します。
私立大学に行きたい人
私立大学に行くと決めた人は、その時点から捨ててもOKです。
具体的には高2の秋~高3春あたりから数学を捨てて英語や社会を極めれば十分本番までに間に合います。
ただし、高1から捨てるのは場合によっては早すぎるかもしれません。
「やっぱり経済学部に行きたい」とか「やっぱり国公立大学に行きたくなった」となった場合、一度捨てた数学を再び勉強し直す必要があるので労力がかかります。
志望校についてよく調べ、「何がなんでも私立大学に行きたい!」という確固たる意志がある場合は高1から捨てても良いです。
ただし、定期テストで赤点をとったり、補習にかからない程度には勉強しましょう。赤点を取り続けて進級や卒業に影響が出たり補習にかかったりすると、その分無駄な時間が発生してしまいます。その時間で他の科目の勉強をする方が効率的なので、最低限支障が出ない程度には勉強しましょう。
国公立大学を諦めようとしている人
数学は苦手だったのに結果的に数学受験に救われた身としては「数学を捨てろ!」と言いにくいのですが、一応目安はあります。
結構厳しいことも言うので注意してください。
高3の夏休み中に「青チャート」や「Focus Gold」などの網羅型問題集の例題を7~8割解けるようになっていないのであれば、残念ながら間に合わない可能性があるので数学を捨てた方が良いです。
なぜなら、秋以降は数学だけでなく他科目の総仕上げや過去問などに着手する必要があり、基本的な部分を新たに学習する余裕はかなり少なくなるからです。
そして、高3の夏というのは他の科目(特に英語や社会)がある程度できていることが前提です。
社会に関しては高校の授業の進度の問題もありますが、最低限授業で扱った内容を覚えていないと数学を捨てても社会を完成させられない可能性が出てきます。
また、早くから数学を捨てて社会を極めている人たちと戦わなければならないことにも注意が必要です。
英語に関しても、単語や文法が覚束無いという状態では数学を捨てても間に合わない可能性が高いです。
文法をいつまでに固めるべきかについては、こちらの記事で解説していますのでぜひ参考にしてください。
特に多くの公立高校では高3から社会を始めるので、授業のペースに合わせていると社会にかなり時間をとられるはずです。
あなたが高2以下であれば少しずつで良いので社会を始めてください。
高3になる前に第1回河合模試の範囲まで進められれば苦しくならないはずです。
社会をいつから始めればいいかは以下の記事を参照してください。
つまり、高2の終わりまでに英語と社会がある程度進む目処が立たない場合は、高3になるまでに数学を捨てて高3の夏休み明けまでに英語と社会を固めると良いです。
裏を返すと、高2の終わりまでに英語と社会をある程度進めておき、数学も高3の夏までに基本を固められていれば、数学を捨てなくても十分チャンスがあるといえます。
厳しい言い方になってしまいましたが、あなたにとって最も望ましい結果を手に入れるための参考となれば幸いです。
まとめ
あなたはどの場合に当てはまりましたか?
数学を捨てるか捨てないか、捨てるならいつ捨てるか目処は付きましたか?
あなたが最適な戦略を立てることを応援しています!
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
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